韓国への移住・在住

韓国人との結婚をきっかけに韓国への移住を考えておられる方も多いと思います。主に女性でしょうが、就職や仕事などの関係もあって男性が韓国に移住するケースもあるでしょう。

そこで日本と韓国の生活の違いについて、ここでは特に病院や保険制度を中心に説明していきましょう。日常会話ができるほどの韓国語の知識だけでなく、生活の知識や知恵も得ておきたいところです。

韓国での出産

まず出産について。

女優の小雪さんが韓国で出産したというニュースを記憶していらっしゃる方も多いでしょう。韓国には「산후조리원(サヌチョリウォン=産後調理院)」という施設があります。

日本で調理といえば料理のことですが、韓国では「ケア」のこと。出産で弱った母体の健康を心身ともに回復させるため、特殊な栄養食を食べさせたりゆったりと過ごせる環境を整備したりして母子をいたわります。

母子はおよそ2週間程度をこの施設で過ごして自宅に戻ります。こうした施設は日本にもまだ少ないので、小雪さんは韓国での出産を選んだというわけですね。

出産費用

次に気になる出産費用ですが、韓国の出産費用は日本よりも安め。

帝王切開や無痛分娩など出産方法にもよりますが、韓国にも日本と同様国民健康保険制度があり、その補助もあって自己負担額は100万ウォン程度。10万円弱といったところでしょうか。ちなみにサヌチョリウォンにかかる費用は200万ウォン前後。出産よりもこちらの方にお金がかかるようです。

また、韓国ならではのケアサービスに「산후 도우미(サンフトウミ 産後ヘルパー)」の存在があります。これは出産直後の母子を専門的に世話するヘルパーさんのことで、サヌチョリウォンを利用しない人はサンフトウミのお世話になることが多いようです。サンフトウミの費用は国も補助してくれるので、経済的にあまり余裕のない人でもケアを受けることができるようになっています。

韓国の健康保険

次に、先ほどちょっと紹介した韓国の国民健康保険制度についてもう少し説明しておきましょう。

といっても日本の制度とほとんど同じで、毎月一定の掛け金を負担することで、診療費の30%を本人が負担し、残りは国民健康保険公団が負担します。外国人でも加入することができるので、日本人でも韓国に長期滞在する場合は日本の国民健康保険を脱退して韓国の国民健康保険に加入する人が多いようです。

ただし就労ビザや一般長期ビザなど取得しているビザによって加入資格や保険料が違ってくる場合がありますので、事前に自分のケースをよく調べておいてくださいね。

日本の医療費との比較

なお、韓国の医療事情は日本同様非常に高水準です。

技術のほどは世界的に有名な美容整形でも実証済み。国民健康保険に加入していれば医療費もそれほど日本と差はありません。(韓国との物価の差を考えると日本より全般的に割高とは言えますが…)

ただし、歯科に関しては治療費が高額で、病院によって治療法や料金に大きな違いがあるという情報もあります。また高額費用がかかる疾病や怪我に備えて、韓国に移住した後は医療保険などに加入しておいた方がよいでしょう。

韓国の気候は日本とよく似ていて、はっきりとした四季があります。北部では冬場の冷え込みは日本より厳しいようですが、「온돌(オンドル=溫突)」という韓国式の床下暖房が普及していて、冬でも快適に過ごせるようになっています。

何もかも日本と同じ環境というわけにはいきませんが、どうぞ韓国での生活を安心してエンジョイしてください!

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